carbon netutral for new basic

飛び続けながら、責任を果たす。

ZIPAIR NEW BASIC

Background

航空業界における「温室効果ガス」
排出問題

企業のグローバルな活動に、航空輸送は欠かせないインフラです。同時に、その利用にはCO₂を含む温室効果ガス(GHG)の排出が伴います。これが企業のサステナビリティに直結する課題となっています。

飛行機は、人やモノを国境を越えて運び、経済や社会を動かす基盤となっています。その一方で、航空輸送は世界の温室効果ガス排出量(GHG排出量)※の約2%を占めているのが現実です。

製造業や発電業界では、再生可能エネルギーへの転換や設備の電化によって排出削減が進んでいます。しかし、航空機には「燃料を燃やさなければ飛べない」という構造的な制約があり、同じ手法では解決できません。代替燃料であるSAF※(持続可能な航空燃料)の開発も進みつつありますが、生産量はまだ限定的です。

効率化や新型機導入の努力は続いていますが、それだけでGHG排出量をゼロにすることは不可能です。かといって、「飛ばなければいい」という選択は、経済も人の交流も止めてしまいます。だからこそ今、私たちが向き合うべき問いは「飛び続けながら、どう責任を果たすのか」なのです。

温室効果ガス(GHG):GHGは「温室効果ガス」の英語名(Greenhouse Gas)の略称

SAF:「Sustainable Aviation Fuel(持続可能な航空燃料)」の略称で、循環型の原料で製造された航空燃料のこと

Our Action

脱炭素にむけて、今できること。

航空業界の構造的課題に、ZIPAIRは行動で応えます。その基準となるのが、航空業界で世界初となる、国際規格「ISO 14068-1:2023」に準拠したカーボンニュートラリティの認証取得です。

ZIPAIRは設立当初から「掲げるだけではなく、実行する」ことを重視してきました。燃費効率の高いボーイング787型機の導入、機内での脱プラスチック化など、具体的な取り組みを着実に進めています。同時に、日々の運航においても、飛行ルートの最適化や搭載重量の管理といった細かな改善を積み重ね、効率向上を追求してきました。

これらの取り組みが国際基準に適合していることを証明するため、航空業界において世界で初めて、国際規格「ISO14068-1:2023」※に準拠したカーボンニュートラリティ認証を取得しました。これは第三者による厳格な審査を経て認証され、さらに毎年の継続審査も求められる、極めて信頼性の高い認証です。その審査は、排出量の算定方法の透明性や、オフセット※に用いるカーボンクレジット※の信頼性、カーボンニュートラリティ経営計画の野心性までを含めて行われ、「GHG排出量の測定からオフセットまでのプロセス全体」が国際的に認められたことを意味します。

こうした国際規格に沿ったプロセスのもと、ZIPAIRは2023年度にカーボンニュートラリティ(実質ゼロ)を達成しました。これは単なる宣言や自己評価ではなく、国際機関による認証を受けた確かな成果であり、同時にゴールではなく出発点でもあります。私たちは、実現した"カーボンニュートラリティ"の先に、削減によって排出量を限りなくゼロに近づける"カーボンニュートラル"を見据えています。

図 : ZIPAIRのGHG排出量の推移

成長段階にある企業は、年々排出量は増える一方。(事業活動が活性化する=事業によるGHG排出量も比例して増加する)事業の成長を止めずにGHG排出を抑えていく必要があり、どの企業も対応に苦慮している。

国際規格「ISO14068-1:2023」:2023年11月30日に発行されたカーボンニュートラリティに関する国際規格のこと

カーボンオフセット:削減努力を十分に行っても排出されてしまうGHGに対して、排出量に見合ったGHGの削減活動に投資などをすることで埋め合わせ(オフセット)をすること

カーボンクレジット:個人や企業が、CO2排出削減・除去の取り組みを行った結果を認証したもの

Carbon Neutrality

ZIPAIRが目指す
カーボンニュートラル

実現した「カーボンニュートラリティ」と、目指す「カーボンニュートラル」。はまだ、始まりに過ぎません。

ZIPAIRは、排出量の算定・削減・オフセット※を国際基準に則って行い、第三者による厳格な検証を経て、2023年度にカーボンニュートラリティを実現しました。しかし、これは排出した分をオフセットで相殺する「実質ゼロ」です。

私たちが本当に目指しているのは、その先にあるカーボンニュートラル。オフセットに頼らず、削減によって排出量を限りなくゼロに近づけながら飛び続ける未来です。2050年の到達を目指すこの理想こそが、ZIPAIRの真のゴールです。

図 : ZIPAIRが考えるカーボンニュートラリティとは

カーボンニュートラリティとは、温室効果ガス(GHG)の「排出量」から「削減・オフセット量」を差し引き、合計を実質的にゼロにする状態を意味します。ZIPAIRは「カーボンニュートラリティ」と「カーボンニュートラル」を区別して定義し、現在は前者を達成しています。

つまり私たちは、【現在】「オフセットで実質ゼロにした現在」から【未来】「排出量を限りなくゼロに近づける未来」へと向かっています。この二つを明確に区別し、その距離を正直に認めることから、本当の挑戦が始まると考えています。

この進歩を測るために、業界共通のRTK※(有償トンキロ)あたりの排出量(kg-CO₂eq/RTK)という指標を用いています。旅客・貨物・郵便・手荷物など、有償で運んだ重量に運航距離を掛け合わせた総輸送実績に対し、どれだけ効率的にGHG排出を抑えられたか。この数値の改善こそが、理想への歩みを示す証です。

図:事業成長と排出効率の関係

事業規模の拡大に伴い、GHG排出量(棒グラフ・左軸)は増加していますが、1RTKあたりの排出量(折れ線・右軸)は減少しており、ZIPAIRが成長と効率改善の両立を進めていることを示しています。

すでに搭載重量の最適化、飛行ルートの効率化、積載率の向上など、日々の運航における細やかな工夫が、着実な改善として表れ始めています。

カーボンオフセット:削減努力を十分に行っても排出されてしまうGHGに対して、排出量に見合ったGHGの削減活動に投資などをすることで埋め合わせ(オフセット)をすること

ヒエラルキーアプローチ:クレジットによるオフセットを活用する際には、まずは自らのエネルギー消費量の削減やエネルギー転換による排出量削減が最優先であり、それらを進めた上でなお残る排出量について排出量削減を補完する目的でクレジットを活用すべきであるという考え方。

RTK:有償トンキロ(Revenue Ton Kilometer)のこと。下記4つの合計値。RPTK:有償旅客トンキロ。有償旅客重量×区間距離
RCTK:有償貨物トンキロ。有償貨物重量×区間距離
RMTK:有償郵便トンキロ。有償郵便重量×区間距離
RBTK:有償手荷物トンキロ。有償手荷物重量×区間距離

Next Challenge

カーボンニュートラルな
エアラインへ

2030年にはSAF10%導入。そしてその先には2050年には、カーボンニュートラルを実現する。未来への挑戦は、もう始まっています。

ZIPAIRは一度の達成で満足しません。2023年度には前年から18%の効率改善を実現し、0.65kg-CO₂eq/RTK※という数値を記録しました。これは始まりに過ぎません。

次のマイルストーンは2030年度です。2022年度比で運航全体の効率を20%改善し、SAF※(持続可能な航空燃料)の導入比率を10%へ高めることを目指します。

現在、SAFは世界的に供給量が限られ、価格も従来燃料の数倍という現実があります。それでもなお導入を進めるのは、持続可能な燃料市場の拡大に貢献し、航空業界全体の未来を切り開く責任があるからです。

そして2050年度には、オフセット※に頼らないカーボンニュートラルを実現し、それを継続的に達成し続けることを目指します。

RTK:有償トンキロ(Revenue Ton Kilometer)のこと。下記4つの合計値。RPTK:有償旅客トンキロ。有償旅客重量×区間距離
RCTK:有償貨物トンキロ。有償貨物重量×区間距離
RMTK:有償郵便トンキロ。有償郵便重量×区間距離
RBTK:有償手荷物トンキロ。有償手荷物重量×区間距離

SAF:「Sustainable Aviation Fuel(持続可能な航空燃料)」の略称で、循環型の原料で製造された航空燃料のこと

カーボンオフセット:削減努力を十分に行っても排出されてしまうGHGに対して、排出量に見合ったGHGの削減活動に投資などをすることで埋め合わせ(オフセット)をすること

Partnership

わたしたちと共に、未来をつくる。

変化を、行動で示す企業として。ZIPAIRは、実践から得た知見をひらき、共に未来を動かしていきます。

ZIPAIRは、理念を語るよりも、行動で語ってきました。排出量を正しく測り、削減し、透明に伝える。その積み重ねが、空の"新しい当たり前"をつくる力になると信じています。

私たちは、完璧な答えを持っているわけではありません。むしろ、行動の中で見えてくる課題を、正直に開示することこそが、次の改善や、新しい連携のきっかけになると考えています。

ZIPAIRの挑戦は、航空だけの話ではありません。しっかりと計画を策定し、「測る」「減らす」「示す」というプロセスを繰り返し続けていること。その姿勢こそが、ゴールに近づくための力であり、あらゆる産業に通じる共通言語であり、社会の変化を動かす原動力になると考えています。

行動をひらき、姿勢でつながる。それが、ZIPAIRの考えるパートナーシップです。

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